みなさんは、下記を読んでどう感じますか?
・上司からの評価が高く、査定評価は右肩上がり。
・入社2年で役職がつく
・職場は皆仲が良く、人間関係に恵まれている。
・仕事は一人で一貫して進められる。
・怒られることがない。
・残業も繁忙期を除けば平均1時間ほど。
「何も不満なことないじゃないか。」「順調なキャリアだ。」「これ以上何を望むのだろう。」
一見、ほとんど非の打ちどころのないように見えます。
私も、この文字だけ見ればそう思います。
これは、私の3年間の社会人生活をまとめたものです。
ですが、この順調に見えるキャリアの裏側に、自分でも気づかない苦しみがありました。
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こんにちは!やまかです。
この度、1社目の会社を、3年で辞めることになりました。
辞める決断をするまで、本当に何度も迷い、悩み、自問自答を繰り返してきました。
退職日が決まってからは、少し肩の荷が降りて安定した生活を送れています。
今回は、自分自身の見つめ直しを兼ねて、これまでの会社員生活を日々つけていた日記を基に振り返りながら、何か皆さんに共感いただけること、響くことがあればという気持ちでまとめてみようと思います。
少し長くなりますが、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
1.【入社〜入社半年】とにかく仕事が楽しい!絶頂期
大学卒業後、私はすぐには就職しませんでした。
もともと大学で学んでいた分野で就職しようと思っていましたが、「本当にこれは自分がやりたいことなのか?」と疑問を持ち、結局どこにも内定を得ないまま大学を卒業しました。
この辺りの話は、下記の記事をご覧ください。
関連記事:【就活しない選択】新卒カードを捨てて、完全フリー未経験の状態からWEBデザイナーになった話。
大学卒業後、まっさらな状態になった私は、改めてやりたいことを探し始めます。
そこで見つけたのが、WEB制作の仕事でした。
半年ほど勉強し、就職活動をし、内定をいただいたベンチャー企業で翌年から働き始めることになります。
WEB制作以外にも様々な事業をしている会社だったので、仕事内容は多岐に渡っていました。
覚えることが多く大変でしたが、それ以上に、優しい上司や同僚に恵まれて、日々自分の成長を感じながら仕事をしていました。
この期間は毎日が新鮮で本当に楽しく、周りが学生生活に戻りたいと言っている中、私は「今が楽しい!」と心から思っていました。
入社半年で上司、社長との面談があり、半年間の仕事の成果を高く評価もらえました。
どんな仕事にも真剣に取り組み、同じミスは繰り返さないようにし、新しいことにも果敢に挑戦し、そのような姿をしっかり見てもらえていたのだととても嬉しかったのを覚えています。
そんな感じで、あっという間に半年が経ちました。
2.【入社半年〜2年目】がむしゃらに挑戦した濃密期
一人でできることも増え、ついに一人立ち。
正直、この時期辺りは詳細には覚えていません。
会社として初めて取り組むことを任されたり、クライアントとのやりとりが増えたり、常に新しい挑戦や壁が次々と立ちはだかっていたからです。遅い時間まで働くことや休日に少し仕事をすることも増えましたが、それでも壁を乗り越えた後の達成感は清々しいものでした。
上司や社長からの評価も右肩上がり。どれだけ大変でも、報われる瞬間は頑張って良かったと心底思いました。
ただ、もちろんいいことばかりではありませんでした。
会社に居続けると見えてくる組織体制で納得いかないこと。理不尽な出来事。マルチタスク。
加えて、完璧主義な傾向の私は、少しのミスでも自分を必要以上に責めてしまうことも。
一時期は過度のストレスで胃腸炎になり、食事が喉を通らなくなったこともありました。
この入社半年〜2年目を終える頃までに「辞めたいな」と本気で考えたことが3度ほどあったと思います。
しかし、辞めたいという感情はきっと誰しもが持つもの。
「こんなことで辞めたいと思うなんて。まだまだ自分はやれる」と自身を奮い立たせていました。そして、良い出来事があれば、やっぱりまだ頑張れると思えました。
2年目を終える頃、私は転職を考え始めます。
会社に対しての疑問が積み重なったこと、そしてそれ以上に、もっとWEB制作を事業の専門としてやっている会社に属したかったからです。この時、一度上司に転職の相談をしています。
3.【入社3年目】役職がつき一念発起!しかし徐々に体調に変化が・・・
入社3年目に突入した頃、ついに昇格し、役職がつきました。
相変わらず続けるか辞めるかモヤモヤしている時期ではありましたが、役職がつき、身の引き締まる思いがしました。
年齢関係なくこれまでの成果を認めてもらえて役職を与えられ、改めて自分の役割を認識した時、もう一度気持ちを切り替えて頑張ろうと決心しました。
この時期から、仕事の時間以外にも、朝や休日に仕事に関する勉強や、新たにブログを始めようとするなど、自己研鑽の時間を確保するようになりました。正直、キツいという感覚はなく、むしろ充実感や自己肯定感を実感していました。
仕事も順調だったと思います。
しかし、数ヶ月たった頃、異変が起きます。
その日のことは今でも鮮明に覚えているのですが、とある祝日のことでした。
午前中、いつものようにパソコンを持ってカフェに行き、勉強していました。
家に帰ってからもいつも通り過ごしていたのですが、夕方ごろ、突如謎の不安感に襲われます。
本当に、なんの前触れもなく突然です。
よくわからないモヤモヤと、未来への漠然とした不安と、孤独感と、とにかく一気に様々な感情が押し寄せてきて涙が溢れてきたのです。
自分でもびっくりしました。たまに精神的な不安がくることはあるのですが、ここまで強い感覚は初めてだったのでかなり戸惑いました。何か理由やトリガーとなる出来事があるならわかるのですが、原因がわからなかったので尚更でした。
「まあ、寝れば直るだろう」と考え、その日はあまり深く考えずに眠りにつきました。
しかし、朝起きるとまだ昨日のモヤモヤした感情が渦巻いています。
世界に色がなくなったようで、心にぽっかり穴が空いた状態です。空は雲一つない青空なのに、とにかく目に映る景色が全て灰がかかっているようでした。
何もする気が起きない。とにかく朝から涙が溢れて止まらない。ネガティブ思考がずっと頭の中で渦巻いている。自分が自分でなくなる感覚。大好きな音楽も、応援しているアーティストも、趣味も、全てが受けつけられず、負担に感じる。じっとしていることが苦手な私ですが、ソファに横になって動けないほどエネルギー切れを起こし疲弊していました。
そこから約1ヶ月ほど、気分の浮き沈みを繰り返しながらその状態が続きます。
時にはマンションのポストの暗証番号を忘れたり、化粧水を髪につけたり、明らかに異常をきたしていました。
本当に本当に、苦しくて辛い1ヶ月でした。
その時期の日記の一部を抜粋します。
「明日が来るのが怖い、明日からどうやって生きていけばいいかわからなくて怖い。疲労と、鼓動と、空っぽの心しか今は感じていない。」
「一日がとてつもなく長い。一日に限界値を超えるほどのエネルギーと気分を消耗する。終わりの見えない闇の中で、明日をどうこなそうかとぐるぐる考える。じっとしていたら辛いから動こうとするけど、何にも興味が湧かない。逃げ場のない、ぎゅっと締め付けられる感覚。」
久しぶりに読み返しましたが、あの時の記憶が蘇ってきて、よくあの状態から立ち直れたなと思いました。
そこからは長い時間をかけて徐々に回復していくことができました。詳しくは下記記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
関連記事:【鬱経験談】仕事を頑張りすぎて鬱状態に。心の声を無視し続けて強制ストップがかかった話。
4.原因の追及と決心
だいぶ心身が安定してきた頃、改めてあの時期はなんだったのかを考え始めます。
特定の出来事がなく、ずっと疑問に思っていたのですが、周りの人に相談するにつれ、徐々に原因が見えてくるようになりました。
①仕事のストレス
実績や評価の点から見れば順調でしたが、会社や上司に対する疑問を常に持っていました(細かくは書きませんが、とにかく小さな積み重ねが気づけば大きな負荷になっていました)。また、自分の意見を強く押し通せるタイプではないので、自分の感情や意見を押し殺して我慢していました。
初めから仕事をそつなくこなせるタイプだったので、基準値が高くなり、「もっとクオリティを上げないと」「絶対にミスはしたくない」など、元からの完璧主義にさらに拍車をかけていました。
②プライベートの時間まで仕事や勉強に打ち込んでいたこと
頭で「これをやらないと」という縛りを自分でかけて、心の声を無視していました。本心では別でやりたいことがあるのに、損得勘定で行動していました。自分が心から楽しめることなら時間を忘れてのめり込むことができると思いますが、そうではありませんでした。
③上記による生活の余白のなさ。窮屈感。
自分でも気づいていませんでしたが、心身をリラックスさせる時間をほとんど取れていなかったと思います。常に明日のことや未来で心配していることを考え、どう対処しようか考え続けて追い討ちをかけていました。
④もっとやりたいことは他にあると薄々気づいていたのに、気づかないフリをしていたこと。
あまりにマルチタスクで、エネルギーは分散状態。正直、興味のない仕事も中にはありました。仕事に身が入らず、なんでこんなことをしているのだろう、と虚しくなることも多々ありました。
「WEB制作を事業の専門としてやっている会社に属したい」という理由で転職を考えていたのも、これまで培ってきたスキルを活かせる場所でないと、と勝手に条件を頭で決めていました。
会社に対して、もちろん感謝もたくさんあります。
自分の可能性を広げるような仕事をたくさんもらい、スキルと人間力の向上が自分でもはっきりわかるぐらい成長させてもらえて、貴重な経験を培うことができました。
それでも、もう本心に気づいてしまったからには元の調子の良かった頃には戻れません。
ついに退職を決意します。
5.まとめ
退職日が決まってからはだいぶ心が軽くなり、安定した日々を送れるようになりました。
退職後は少しゆっくりして、やりたいことを片っ端からやって(退職後やりたいことリストを作っています笑)、それからは今ぼんやり考えている新たな目標に向けて行動を始めようと思っています。
自分は、この会社でうまくやっていると思い込んでいた部分が強かったと感じています。
怒りや疑問を、全て理屈でひっくるめて無かったことにすることが得意でした。
他人を傷つけたくないため、自分に問題があると考えすぎてしまい、他人を優先しすぎる傾向がありました。昔から「優しすぎる」と言われることが多く、その優しさが自分を犠牲にする結果を招いていたのかもしれません。
ですが、私の会社員生活は、本当に意義のある貴重なものだったと確信しています。
あの辛かった時期も、今振り返れば自分を見つめ直すきっかけを与えてくれる出来事だったのだとポジティブに捉えられます。頑張ることに対して強制的にストップがかかったのかもしれません。
そして何より、この経験を経て私が進みたいと思える道を見つけることができました。
私が自分の経験を通して皆さんに伝えたいことは、自分の本心と直感に従い、自分自身を一番大切にすることです。
私を含め、どうしても人は頭で考えがちですが、優先するべきは心です。
自分が感じた感情、考えは無視してはいけません。湧き出てきた思考に、じっくり向き合ってあげてください。
そして、いつも頑張っている自分を労ってあげてくださいね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
これからも、「人生を昨日よりちょっとよくする」をテーマに、私の経験談を踏まえて記事を書いていこうと思います。
よければ、引き続き読んでいただけるととても嬉しいです!
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